2013年4月21日日曜日

特撮ヒーロー番組のつくりかた 小林雄次 (著)

・特撮ヒーロー番組について 1) 主として円谷陣営の最新作品の裏事情 2) 仮面ライダー陣営の平成事情 3) 戦隊もののこれまでの来し方 というポイントで読みやすく解説してくれている。最近の特撮事情にあまり詳しくない人にオススメ。ちなみ著者は1979年生まれで、既にウルトラマンマックスの脚本なんかも手がけてる。そんなわけで、ウルトラマンゼロが登場してきてからの円谷サイドの考えなどについて語ってくれてるのは、なかなか得がたい資料。だからと言って、ゼロのキャラクター設定にはまだ首肯できるものではないが。

・「人間態を持たないゼロのやんちゃで人間臭い口調やキャラクターは、子供たちにとって親しみやすい存在になった((P108)」とはホント?

・「特筆すべきは、バット星人という従来の宇宙人のあとに「グラシエ」という個人名を付けたことにより、俄然、個性が生まれたことだ(P237)」って、「バット星人・グラシエ」という新たな種族かと思ってました。そういうことであれば、ちょっとエポックメイキングな試みと言えるかも。ただ、星人という文明に属するものを相手にするのであれば、その個体がずっと出続けるのか、また、その必然性は?ということにもなりそうだが。ちなみにマックスに出てきた萌え〜なタイニー・バルタンは明らかに個体を特定して再登場してほしいよね。

・ロボコップを製作する際、バーホーベン監督がギャバンのデザイン引用許諾を求めた手紙を送ってきていたとは知らなんだ。

・「私は自分の書くストーリーが子供たちに夢を与えていると言い切る自信はない。また、「夢」という言葉を安直に使うこともはばかられる。(中略)だが、これだけは断言できる。特撮ヒーロー番組には、人の心を救う力がある、優れた作品は誰かにとっての希望になり得るのだ(P266)」。

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