・ガッキィこと日垣隆は、陰湿な自己顕示欲が文章の端々に感じられることがある。ネットではそのエキセントリックな言動のせいで色々と叩かれてるみたいだが、一方では小飼弾氏のように高く評価している人もいる。自分的には、自分の中にもあるトホホな成分を彼の文章から強く感じてて、以前はそれが鼻についてイヤだったが、最近は少し親近感を持って眺められるようになった。
・本書はガッキィさんがウツ病にかかった時の経験をもとに、心を回復させる考え方やら具体的な方策、果ては「泣くための」映画ガイドまでついているという、なかなかにごった煮な構成。自分が興味を持ったのは、決して、現在、心が折れそうな精神状況だからということではなく(笑)、ライフハック的なアイディアが散見され、その中には、佐藤優さんの本にも通じるものがあったりしたからだ。いわく「ちょっと難しい課題を引き受けて『自分の器』を大きくする(P104)」のように。また、「これまで楽しかったことが楽しくなくなってきたら鬱病の兆候」とあったが、これは、自分が何度も読み返しているD.アレンのGTD本でも言及されていることと通底してたりする。ただし、マスター・アレンのそれは鬱病云々ということではなかったが。
・ちょっと自分が疲れてるな、という時にパラパラめくって、気になった箇所だけを読んでみると、よいヒントになりそう。ちなみに、ほぼ日手帳のユーザーであることと、巻末の映画リストに「ギャラクシー・クエスト」が入っていたのが自分的には高ポイントだった。
・脱線するけど、ギャラクシー・クエストはスター・トレックのパロディ映画。でも、単なるパロディではないんだな。残念感満載なスター・トレック風テレビ番組「ギャラクシー・クエスト」。熱狂的なファンに支えられてはいるけど、その数も決して多いわけではなく、地方ドサ回りのファンイベントをモチベーション低くこなしているキャストの皆さん。その番組の電波をはるか彼方の宇宙でキャッチして、本当の話だと信じて感涙にむせび泣いている宇宙人がいた!...というお話しなんだけど、何か、おバカっぽくてワクワクしない?いや、実際、途中までは悪ノリにも近いおバカっぽさで笑っちゃうんだけど、気づくと、最後には何と泣いてる自分がいるのさ!ガッキィさんのみならず僕もオススメします。amazonのレビュー見ても分かります。
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