2014年1月12日日曜日

新書365冊 (朝日新書) 宮崎 哲弥 (著)

・佐藤優の「読書の技法」を、読書法のみならず参考図書リストとしても重宝しているけど、いかんせん数が少ない。そんなわけで、本書を読んでみた。

・一言短評プラスアルファという程度の分量で、読むべき新書本がジャンル毎に紹介されている。365冊もあり、ジャンルも多岐にわたっているのから、自分が興味を持ち、読みたいと思う本が見つかる可能性は高いと思う。短評についても、概ね「いい感じ」で紹介されているという印象を持った。「いい感じ」とは、イデオロギーや自己顕示欲にまみれたフィルターがかかっていないということだ。ただし「概ね」だけど。巻末ではワースト本も紹介されており、かなりスバリと切り込んでいる。自分的にはそれなりに参考になった「人はなぜ逃げおくれるのか」が「無益有害」としてワースト本にリストアップされていた。

・本書で取り上げられている本は、ハッキリ言って読んでないものだらけ。自分の「読みたい本」リストには800冊以上の本が登録されているのだけど、それでも、本書の中で取り上げられている本とほとんど重複していない。

・この本の帯は「朝日新書創刊!」」となっており、時代を感じさせる(2006年)。この頃から新書ブームだったらしいのだが、どうやら冷めることもなく今も続いているような感じだ。ちなみに、成毛眞の「本は10冊同時に読め!」が2008年、小飼弾の「新書がベスト」が2010年。なお、この本の最後は、著者による以下のような言葉でくくられている。「新書というのは、世界にも稀な大衆啓蒙メディアで、こんなに気軽に、広範な知識に触れられる日本人は幸せだと思います(P360)」

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