池上彰や佐藤優をはじめとして、イスラームの基礎知識を教えてくれる本は色々出ているが、本書が出色なのは、現役バリバリのイスラーム信者である中田考が語っているという点。ムハンマドへのジブリールからの啓示の話やその後の発展の歴史、シーア派とスンナ派の源流だとかカリフ制など、イスラーム教の基本ポイントはおさえつつ、信者の視点からのコメントが加わってくるのが、他の本にはない立体感を醸し出している。
ロレッタ・ナポリオーニの「イスラム国 テロリストが国家をつくる時」を読むと、ISの戦略や金融政策に慄然とするが、本書と併せて読むことで、その実態像がくっきりしてくる。
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