内容としては正統派で、変化球がちょくちょく混ぜ込んである。速読法ではなくて、読書についての心構え。「本を読む本」や花村本、佐藤優本、あるいは「多読術」で語られていることに通じるものも散見される。ところどころ、具体的な書名を挙げて、読書案内している箇所もある。「理系の思考法を身につけるためにデカルトの方法序説を2〜3ヶ月は持ち歩いて馴染めば、理系本がサクサク読めるようになる」などというのも面白い。
なお、本書は中公新書ラクレということもあり、読書への入り口案内という位置づけの本であり、本を贅沢に、美味しいところだけしゃぶしゃぶと食べかじればいいよ、というのが基本スタンスなので、さらにツッコンだ読書法ということになると、先に挙げた本に進んでいくのがよいと思う。
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