2013年12月25日水曜日

戦場から女優へ サヘル ローズ (著)

・イラン生まれの著者が、イラクの空爆で家族を失い、孤児となった後、今の義母に引き取られてからこれまで歩んできた自伝。戦災孤児ではあるが、戦争の悲惨さということをクローズアップしたわけではなく、幼い頃に来日してからの軌跡についてがメイン。

・本人よりも、戦争孤児だった本人を引き取って育てた義母さんがすごい。何がすごいって、裕福な家庭のお嬢様だったのが、孤児を引き取ったっというのが世間体が悪いというので勘当同然の扱いをされ、日本にいたフィアンセを頼って来日したら「他に好きな娘ができたから出て行って」と言われホームレス化。しかも日本語は不自由なまま。だからと言ってお涙頂戴的なストーリーになってないのは、本人があとがきで書いた通り「同情してほしいわけではなく、ただ、起こったことを知ってほしいだけ」というポリシーによるものか。

・本書に興味を持ったきっかけは、前の職場で流れていたFMで、サヘル・ローズがやってる「japanふるさとネットワーク」という番組を聞き、珍しい名前だが、どんな人なんだろうと興味を持ったのがきっかけ。もう随分と前の話だが。

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