2012年12月24日月曜日

ウルトラマンマックス 視聴記-9(第15話)


第15話 「第三番惑星の奇跡」

 今回もミズキ、かわいく頑張ります。冒頭のナレーションもいい感じ。「完全生命体」イフ、最初は巨大なマシュマロのようなカタチで出現。「周囲の温度と全く同じ」というところから既に示唆的だったのかも知れない。イフは、攻撃された内容をそのまま学習して成長していくというエリーの洞察、素晴らし過ぎるなあ。ちなみに今回、ついに「ミズキー!」って、カイトがミズキを呼び捨て!?
 イフを止めることができなくて悔しがるマックスが素晴らしい。マックスの熱血ぶりを端的に示している。
 イフの街の破壊シーンは炎の描写も相まって悪夢的で素晴らしい。逃げ惑う人々の映像がないのはスケジュールのせい?それとも予算のせい?それがないため、今回のお話しがあまりにも箱庭的になってしまっている感は否めない。少女が炎上する街中を徘徊するシーンは戦後、あるいは被災地のイメージなのか。必死で少女を探している時のミズキの演技もいい。

 終盤で夜空に浮かぶ月。思いっきりイラスト的なんだが、この表現こそが、それからの展開が寓話であることを明確に示してくれているのだと思う。
 少女の奏でる音楽に合わせて変形していくイフの姿を見て思わず涙を流しているミズキ。少女のピッコロと自分の銃を交互にミズキが見るシーンは、これまで見てきたマックスの名シーンの中でも白眉。ショパンの曲がシンプルなメロディーからどんどんハーモニーになっていく辺りには目頭が熱くなってしまった。
 宇宙に向かっていくマックスとイフ。上昇していくのをダッシュボードのコックピットからの視点で描いているのも印象的な構図。しかもまた、この時の静かな感じがよい。
 ヒジカタ隊長のセリフは、いつものキャラクターっぷりからいくと、ちょっとキザ過ぎて浮いてるように感じないでもない。少女の演技はあと一歩って感じかな。子供の演出は金子監督の方が得意なのかも知れない。いずれにせよ、マックスの中で必見エピソードの一つ。

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